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木の種類と特徴について

国産材の樹種と産地

国産材の樹種別生産量は、スギ、ヒノキ、カラマツ、アカマツ、クロマツ、トドマツ、エゾマツなどの針葉樹が主流で約90%を占めています。
全国的に生産されているスギは、宮崎県をはじめとする南九州地方、東北地方で多く生産されています。ヒノキは、岡山、熊本、高知、愛媛、大分、岐阜、三重、静岡などが主たる産地でカラマツは北海道、岩手、長野などが主たる産地です。広葉樹については、カラマツと同様に北海道が主たる生産地で、岩手、鹿児島などでも多く生産されています。

樹種ごとの特徴と用途

一般的に、スギやヒノキなどの針葉樹は密度が低く表面が柔らかく繊維方向の応力に強いのが特徴です。木材としては、住宅の構造材、造作材や建具材などに広く使用されます。
ナラやケヤキなどの広葉樹は針葉樹より密度が高く表面が硬いのが特徴で、主に造作材や家具材などに利用されます。

スギ(国産針葉樹)

スギ(国産針葉樹)

特徴
辺材は白色で、心材は淡紅褐色。辺材、心材の境界は明瞭で見分けやすく木目は鮮明で通直。スギは、木材の中でも柔らかい部類になり切削などの加工が容易です。特有の芳香があるため建築材などに使用すると香りも楽しむことができます。国産材の中では流通量が多く比較的安価です。(一部、高価なものもある)
用途
建築の構造材、造作材、建具など。柔らかい樹種なので床材に用いるには注意が必要。樽・桶・工芸品・割箸としても使用されます。

ヒノキ(国産針葉樹)

特徴
木理は通直で均質。耐湿、耐水性、がよく保存性が高い。軽軟・肌目は緻密で特有の芳香と美しい光沢をもちます。耐久性に優れています。全ての面で優れた材質をもち、スギに比べると高価です。
用途
寺社建築をはじめ高級建築材として使われるほか、造作材、家具材、建具材、床材、曲物材など幅広く用いられます。耐水性が良いので水回り、土台にも使用されます。
ヒノキ(国産針葉樹)
カラマツ(国産針葉樹)

カラマツ(国産針葉樹)

特徴
辺材は黄白色,心材は褐色。年輪ははっきりとしていて、年数を経て大径になるほど色の深みが増す。割裂性は良いが,樹材としては重硬で耐久性、耐湿性に優れているが加工しにくい部類に入る。仕上がり面も粗くなりやすい。
用途
建築の構造材、下地材、土台、梁、屋根板として使用されます。また、電柱・鉄道枕木・屋根板・船舶などでも使用されます。

アカマツ(国産針葉樹)

特徴
辺材は白褐色、心材は淡白褐色で、辺材、心材の境界は不明瞭で見分けるのは難しい。木目は鮮明で木質は密で堅さは中くらいなので加工は容易です。ヤニがでやすくやや狂いが生じやすい。水湿に強く耐久性に優れています。比較的安価です。
用途
建築の構造材、造作材、梁、敷居の摩擦部、和室の床柱などに使用されます。また、土木材、船舶材、パルプ原料、坑木、径木などに使用されます。
アカマツ(国産針葉樹)
米マツ(北米材)

米マツ(北米材)

特徴
木理は通直で肌目はやや粗い。辺材は白から淡黄色。心材は橙赤色から赤褐色。年輪幅は均一で木目が強く綺麗であるが樹脂成分により塗装障害を起こしやすい。木質はやや軽軟なものとやや重硬なものがあるが、加工性は比較的よい。耐久性は中程度となる。
用途
柱や梁、大型構造材、建具材、電柱、構造用合板、集成材などに使用されます。

米ヒバ(北米材)

特徴
木理は通直で肌目はやや緻密。ヒバ独特の香気があるが樹種はヒノキの類です。辺材は白から黄白色で心材は淡い黄色で時間が経つと濃くなる。やや軽軟で加工性がよい。水湿に強く耐腐朽性に優れている。シロアリに対する抵抗力もあり防虫効果もある。
用途
建築材、構造材、造作材、家具材、水周り材、船舶材、キャビネットなどに使用されます。
米ヒバ(北米材)
米栂(北米材)

米栂(北米材)

特徴
木理は通直で肌目は密。辺材は白っぽく心材は白味を帯びた淡黄褐色。木目が強く明瞭です。加工性はよく光沢があり仕上がり面は良好ですが、やや割れやすいです。肌目はやや粗い。耐朽性が低いので水分の多いところでは腐りやすいです。
用途
建築材、構造材、造作材、建具材、箱材、防腐土台、パルプなどに使用されます。